【一年間使用レビュー】α7SIIIは結局スチルで使えるのか
SONYのα7SIIIを使い始めておよそ一年ほど経過しました。
動画については各所で語られるように素晴らしい性能の本カメラですが、画素数は1200万画素しかありません。
そこで今回は気になる人も多いであろうスチル(写真)における使用感について、作例等を交えつつレビューしていきたいと思います。
そもそもなぜα7SIIIを買ったのか
α7SIIIは1200万画素と近年のカメラとしては非常に低い画素数です。
2400万画素程度が一般的となっている中、購入前はスチルの解像感が足りないのではないかと考えていました。
そう思いながらも何故PanasonicのLUMIX S1から乗り換えたのか。
それは以下の理由があったからです。
・フルサイズでの小型軽量性
・AF性能
・動画性能
・画像処理エンジンの刷新によりα7シリーズ特有のもっさり感が無くなった
・メニューも新しくなり使いやすくなった
・サードパーティ製を含めたレンズラインナップ
LUMIX S1を使っていて動画・写真性能やボディ・メニューの使いやすさには非常に満足していましたが、重量やAFの迷いには辟易していました。
α7シリーズについては昔α7IIを使用していて諸々の動作の遅さに不満があり一旦SONYから離れたのですが、小型軽量性やサードパーティを含めたレンズラインナップは非常に魅力的に感じていました。
そんな中発売されたのが不満点を解消したα7SIIIだったのです。
1200万画素に不安はあったものの、買うしかないと思い購入に至りました。
(α7Ⅳが先に出ていたらそちらに行ったかもしれません。。。)
1200万画素の実力
では実際にα7SIIIで撮影した写真を見てみましょう。
いかがでしょうか?
普通に見る分には特に解像感に不足はないように思います。
むしろ鳥などの写真を見る限り毛の一本一本まで素晴らしく解像できているように見えます。
低画素機の利点
実際に使用して分かった低画素機の利点についてあげていきます。
ファイルサイズが小さい
一般的なカメラの画素数は2400万画素程度なので、1200万画素はその半分程度しかありません。
つまりファイルサイズも半分になるということです。
ファイルサイズが小さいため現像作業等の画像編集が非常にスムーズに行えます。
また保存先のドライブ容量も圧迫しないため、枚数を気にせず気軽に撮影が行えます。
手振れに強い
高画素機に比べると手振れに強い(目立ちにくい)です。
ただ最近はボディやレンズの手振れ補正も強力になってきているため、そこまで気にする部分ではないのかもしれません。
オールドレンズが使える
高画素機の場合、それに見合った解像感を持つ高性能なレンズが必要です。
オールドレンズも使えないことはないのですが、基本的に解像感が不足します。
低画素機であればオールドレンズや安いレンズでも問題なく使用可能です。
(実は作例で上げた写真の中にオールドレンズで撮影したものがあります。。。)
暗所の強さはそうでもない
一般的に画素数が少ない方が高ISOでもノイズが少なく、暗所に強いという話を聞きます。
しかし、使用してみた感じでは少なくともスチルにおいてのノイズ感は最近のカメラとあまり変わらないような気がします。
低画素機の欠点
トリミング耐性がない
単純に画素数が少ないのでトリミングがあまりできません。
小さい野鳥などはトリミングしたいこともあるので少し気になります。
モアレが出やすい気がする
α7SIIIはローパスフィルターを搭載しているはずですが、モアレが気になる時があります。
左写真の電線部分、右写真の屋根部分等でモアレが発生しています。
プリントサイズの問題
1200万画素では綺麗にプリントする場合、おそらくA3サイズが限界です。
高画素機の場合は解像感を保ったまま、より大きな用紙にプリントすることができます。
今のところA3以上での印刷は考えていないためあまり気にしていません。
まとめ
必要十分なスチル性能
1200万画素と聞くとスチルにおいては少ないように聞こえますが、普通に鑑賞する分には特に問題なく、ファイルサイズが小さいことによる普段使いにおけるメリットの方が大きいように感じました。
また撮影した写真はこうしてブログやSNSに載せることが殆どであり、多少トリミングを行っても十分鑑賞に堪えうるものです。
等倍で細部まで確認を行ったり、A3以上のサイズでプリントを行う場合などある程度の画素数が必要となる場面を除けば、必要十分なスチルの性能を保持していると思います。